2020年に公開されたSF映画です。
あらすじ
ウクライナ・キエフのオペラハウスにてテロ事件が発生した。特殊部隊に偽装して突入したCIA工作員の男は、ロシア人たちに捕らえらてしまうが、やがて今回のテロと対処任務そのものがテストだったことが明かされる。そして彼に課された使命は、時間移動が可能になった未来の世界から来た敵と闘い、第三次世界大戦の勃発を防ぐことだった。
点数は80点
時間の概念が壊される映画です。
難解です。
兎にも角にも理解するのにめちゃ苦労します。
そしてなによりも目を見張るのは驚くべき時間移動の方法です。
時間移動と聞くと日本人にはお馴染みドラえもんのタイムマシンがあります。
それとはまったく異なる法則で時間の移動を可能としている。
また、運命というものが決まっているならばそれを変える事をするのかしないのか問題も描かれているのがポイントですね。
今作の時間移動は、とある装置に入ると逆行する世界に移動します。
あらゆる物が巻き戻されている世界です。
反転世界としてはポケモンの映画ギラティナでもあるし、鏡の世界は映画サイレントヒルでも描かれている。
それと違った映像が驚愕の時間逆行の世界。
とある装置を使った人だけ普通に歩いているように見えるのに周りの風景は逆に動いている。
頭が混乱しますね。
実際に映像を見ても混乱しました。
第三次世界大戦を実行しようとする未来人からの逆行攻撃と現代人の未来へ行こうとする攻撃。
それが収束するポイントでも大規模作戦。
あそこの映像を見るだけでも価値ある作品です。
ほんと、頭の中が混乱する事間違いなし。
さて、逆行する世界の素晴らしさと別の素晴らしさとして運命を変えるのか変えないのか問題があります。
なろう系小説というweb小説では未来を知って絶望的である事が分かるならば変えるんだと考えてしまいます。
しかし、本作ではそんな単純な話ではありません。
ネタバレにもなるのですが、主人公が救う女性は死にかけており死ぬ運命を回避するために時間逆行を利用します。
しかし、主人公の相棒にも死ぬ運命が分かってしまうのですが救う事が出来ません。
それをすると世界を救う事が出来なくなるからです。
それでも、ついつい相棒を助けてさらに世界も救うために動けよっ!
なんて我々視聴者は考えてしまいますが、主人公はそんな事をせず運命を受け入れます。
この辺りの価値観は痺れますね。
主人公と相棒の最後の会話。
その運命をなんとなく察している相棒を見送るしかない主人公。
今後、それをやらせる事になるのは自分であると告げられ決意する姿。
男たちの生き様としてもグッときます。
サインという映画でも未来が分かるし、それを変える事をしないし出来ないというのを理解する場面の主人公の姿にもグッとくるように。
これは見て良かったと思えるのです。
が、しかし!
とにかく時間を普通に移動している状態に逆行している状態にと変わるので頭が混乱してついていくのが大変。
そのため点数は80点です。
万人受けはしないけれど名作の一つであると言えます。