2011年にネット公開されて一躍話題になったSF小説
2024年に和訳されて発売、2015年にはオデッセイというタイトルで映画にもなっている。
オデッセイはDVDで見たはず。
なのにCMの火星ひとりぼっちしか記憶になかった。
今回改めて原作を読んだ感想。
点数は95点
こんなに面白かったのかと超絶驚きました。
火星に残された男のサバイバル冒険記。
基本的には主人公の日記でストーリーが展開される。
そこに、彼を救うためのNASAや同僚のクルーたちの話が補足される形です。
この主人公の語りがすごくユーモアがあり、ハラハラドキドキしながらもくすっと笑わせてくれて悲壮感がまったくない。
サバイバル冒険はついつい暗いイメージがあるけれど、そんな事はまったくない。
さらにSF小説特有の読みにくさ。
これもほとんど感じられない。
古典的なSF小説の主人公は知的であらゆる事を科学的説明が付いてがくる。
これで読みにくいと感じる所があるのだが、本作品は科学的説明にもユーモアが足されてくどくない。
SF小説に慣れていない人にも読みやすくなっている。
最後はきちんと救われるので安心して読めます。
救われる方法もビックリし最後の最後までハラハラドキドキさせられるし、ユーモアで笑わせてくれる。
素晴らしい本です。
映画でも芋を育てている時に燃えたのがなんでか分からなかったけれど、小説では愉快に説明されていて分かるし笑えるし良かったです。
火星がどれほど過酷なのかも面白く語られるし。
悲壮感があるはずのシーンには必ずユーモアがセットされている。
こんな作品はなかなか無い。
100点でも良いとは思うが5点マイナスにしているのは、やはり科学的知識が少しはあるほうが楽しめるからだろう。
そんなのは無くても楽しめるように工夫がされている。
それでも0には出来ない。
それ故に、これを読んで他のSF小説を読み科学的根拠に基づく小説としてのSF.サイエンスフィクションに触れてから、再度読み返すとさらに楽しめる事でしょう。
そのため95点としました。


