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アンパンマンの映画を観てきた感想
本日はアンパンマンの映画を観てきたので、その感想を書いていきたいと思います。点数としては90点とし、2024年7月現在の映画としては観て損はないと思います。
ネタバレなしの感想
まずは、ネタバレはほぼせずに語ります。映画のあらすじを以下に公式から引用します。
ばいきんまんが愛と勇気の戦士に!?
ある日、一冊の絵本を見つけたばいきんまん。
絵本から「愛と勇気の戦士ばいきんまん、助けにきて!!」と声が聞こえ、絵本の中に吸い込まれてしまいます。
砂漠の先に広がる大きな森で出会ったのは、森の妖精・ルルン。
怖がりで勇気が出せないルルンは、森で大暴れする“すいとるゾウ”をやっつけてほしいとばいきんまんにお願いします。
最初は嫌がりながらも、諦めずに立ち向かうばいきんまんの姿にルルンは勇気がわいてきます。
しかし、すいとるゾウの強さに大苦戦!絶体絶命のピンチの中、ばいきんまんはルルンに「アンパンマンを呼んでこい!」と伝えるのでした。
アンパンマンとばいきんまんが力を合わせて大活躍!さぁ!今年の夏は、みんなで一緒に〈絵本の世界〉を大冒険しよう!
ということで、今回はばいきんまんが主人公として活躍するお話です。今まではアンパンマンの対抗馬としてのサブキャラクターだったばいきんまんが、アンパンマンとダブル主人公としてお話が進みます。
最初はお約束のオープニングでのアンパンマンとばいきんまんの対決シーンがあり、オープニングテーマが流れます。いつものように、だだんだんとアンパンマンの軽快なアクションシーンで子供も大人も楽しませてくれます。
その後、ばいきんまんに主役がバトンタッチされ、絵本の中の冒険が進みます。この絵本の中の冒険は子供には少し退屈な様子でしたが、大人はばいきんまんの活躍に関心を持ちました。
あらすじにあるように、ばいきんまんがアンパンマンに助けを求めるあたりからクライマックスまでは子供も大人も楽しめる、満足度の高い映画として完成度が高いです。
ばいきんまん主役の時のセリフ「おれさまは何度でも立ち上がる」は、大人的にはすこぶる熱い展開でした。子供はその辺りはボーッとしていることもありましたが、それでもウッドだだんだんやすいとるゾウの対決など、子供にも見応えがありました。観た後、子供も「面白かった」と喜んでおり、前回のロボリィよりも楽しんでいました。
最後には劇場でもらえるタンバリンをエンディングで鳴らす子供たちの姿が微笑ましい一幕もあり、子供と一緒に観るならアンパンマン映画で決まりです。
ネタバレを含む詳細な感想
ここからはネタバレを含みつつお話します。今回は、ダブルヒーローとしての異色の作品です。
絵本の中に吸い込まれたばいきんまんは、UFOもだだんだんもなく、素手で挑むことになります。しかし、ばいきんまんは自分の羽で飛び、パンチやキックを繰り出している姿が笑えると同時に感心させられました。
すいとるゾウに素手では勝てないと判断したばいきんまんは、1から工具を作成し、その工具でだだんだんを作り上げます。ばいきんまんの技術力の高さには驚かされました。夫婦揃って「すごかったねー」と観終わった後に話しました。この辺りは『Dr.STONE』を読んでいる人には楽しめる場面だったのではないでしょうか。
ばいきんまんとルルンの心の交流がドラマとして展開されます。りんごぼうやの時と似ていますが、今回はばいきんまんが励ます側です。ばいきんまんの「俺の背中を見ろ!」という漢気溢れる励まし方は、ジャンプ系の主人公のようでした。
ウッドだだんだんを完成させ、すいとるゾウとの再戦が始まります。このアクションシーンは非常に見応えがあります。しかし、最終的にはすいとるゾウに勝てず、ばいきんまんはルルンにアンパンマンを呼ぶように伝えます。
アンパンマンが絵本の中に入り、すいとるゾウと対決します。すいとるゾウがばいきんまんの開発したメカだったことが判明し、ちょっとしたユーモアも交えつつ物語が展開します。
自分なりの振り返り
今回のアンパンマン映画は、異世界召喚ものに近いと感じました。どちらかというと『Re:ゼロ』のような異世界転生ではなく、絵本の中と外で物語が進む点では『ネバーエンディングストーリー』や『くまのプーさん』に似ていると思います。
ばいきんまんとルルンは、二人で一つのキャラクターとして描かれているように感じました。ばいきんまんは負け続けても諦めない姿勢を見せますが、ルルンは最初は諦めています。ばいきんまんの弱い部分がルルンとして描かれているのかもしれません。
この映画を通じて、ばいきんまんの人気の理由を再発見できました。アンパンマンの新しい見方と発見を得られる良作品です。