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結晶塔の帝王 ENTEI

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結晶塔の帝王 ENTEI

ポケットモンスター、通称ポケモンは、1996年にゲームボーイ専用ソフトとして誕生しました。赤と緑の2バージョンが発売され、瞬く間に大人気となり、青や黄色、金、銀と続き、2024年現在も続いている大ヒットシリーズです。

このゲームを元に、1997年からテレビアニメが放送開始され、さらに人気を博しました。そして、1998年にはシリーズ初の映画『ミュウツーの逆襲』が公開されました。

今回紹介する『結晶塔の帝王 ENTEI』は、映画シリーズの第3作目として2000年7月に公開されました。ゲームでは、クリスタルバージョンが発売され、順調にポケモンシリーズが続いています。

評価: 55点

この映画の興行成績は48.5億円と、前作の64億円からさらに成績を落としています。ストーリーを振り返りながら、その背景を考えてみましょう。

ストーリー(ネタバレ含む)

アンノーンというポケモンを研究しているシュリー博士が行方不明になります。残された娘のミーは、父の荷物から不思議なカードを見つけ、それに触れるとアンノーンが現れ、伝説のポケモン「エンテイ」の姿に変わります。ミーは、このエンテイを行方不明の父親が帰ってきたと思い込み、喜びます。

アンノーンの力で、ミーの家を中心に周囲が結晶化していきます。

一方、サトシたちは旅を続けています。今回はカスミとタケシが再び旅の仲間に戻っています。

サトシたちは、偶然オーキド博士とサトシの母親と出会いますが、突然エンテイが現れ、サトシの母親を連れ去ります。サトシは母親を救うため、結晶でできた不思議な建物に侵入し、エンテイや謎の女性とポケモンバトルを繰り広げます。

最終的には、アンノーンの力が暴走し、サトシたちはそれを止めるために奮闘します。ミーとも和解し、父親も帰ってきて、ハッピーエンドを迎えます。

考察

今回の映画は、ミンキーモモで好評だった魔法少女要素を取り入れた作品ですが、結果的に興行成績は下がり、監督の得意分野が活かされなかったことが示されました。

この作品のテーマは「親子関係」だと考えられます。サトシと母親、ミーと父親(エンテイ)が対比されて描かれています。エンテイを父親役に選んだのは良い判断でしたが、他の伝説ポケモンが登場しない点や、魔法少女要素が混在している点が作品の魅力を薄めてしまったかもしれません。

また、伝説のポケモンが前作に比べて少なく、ゲームの新作もなかったため、期待に応えられず、興行成績も振るわなかったと考えられます。

それでも、ポケモン映画はドラえもんやクレヨンしんちゃんと並び、子供向け映画の柱としての地位を確立しています。

まとめ

『結晶塔の帝王 ENTEI』は、親子をテーマにした王道ストーリーですが、助ける相手が母親であったり、敵が父親と娘の親子であったり、魔法少女要素が含まれていたりと、少しごちゃ混ぜになった印象を受けます。

子供視点でも大人視点でも楽しめる要素はありますが、全体的にまとまりに欠けているため、評価は55点としました。しかし、エンテイを通じて描かれる父親の姿には、監督自身の思いが投影されているようにも感じられ、そこに面白さを見出すことができるかもしれません。

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