水の都の護神 ラティアスとラティオス
ポケットモンスター、通称ポケモンは1996年にゲームボーイ専用ソフトとして誕生しました。赤・緑の2バージョンで発売され、瞬く間に大人気となり、その後、青・黄色・金・銀と続き、2024年現在でも続いている大人気ゲームです。
1997年にはTVアニメの放映がスタートし、こちらも大好評。そして1998年に公開された映画『ミュウツーの逆襲』でポケモン映画シリーズが始まりました。今回取り上げる『水の都の護神 ラティアスとラティオス』は、2002年7月13日に公開された映画シリーズ第5作目です。
目次
評価: 80点
あらすじ(ネタバレあり)
物語の舞台は、水の都アルトマーレ。ここでは水上ポケモンレースが開催されており、サトシ、カスミ、タケシが参加します。街には護神としてラティアスとラティオスというポケモンがいると伝えられていました。
レースでは、カスミが優勝するものの、サトシは途中で何かに引っ張られるようにコースアウトしてしまいます。その後、サトシたちは街の遺跡を見学しに行くのですが、そこでザンナーとリオンという2人の女性がポケモンを使って女の子を捕まえようとしている場面に遭遇。サトシは女の子を助けます。
再びその女の子と出会ったサトシは、不思議な場所に案内されます。そこで謎のポケモンに襲われますが、実は誤解があったことが判明。そのポケモンはラティオスで、女の子は実はラティアスが人間の姿に変身していたものでした。さらに、こころのしずくというアイテムの話を聞き、サトシはラティアスとラティオスと仲良くなります。
しかし、昼間にサトシたちを尾行していたザンナーとリオンが夜に動き出し、ラティオスとラティアスが住む場所に侵入。ラティオスは捕らえられ、ラティアスはサトシに助けを求めます。2人組は、こころのしずくを盗み出し、ラティオスの力を使って街の遺跡を稼働させることに成功します。
街は混乱し、建物の出入りができなくなる中、サトシとラティアスは水路を使って何とか逃げ出し、ラティオスを救い出します。遺跡は暴走を始め、さらに大きな津波が街を飲み込もうとしますが、ラティオスが最後の力を振り絞り津波を追い払います。
最終的に、街に平和が戻り、悪事を働いたザンナーとリオンは逮捕。サトシたちは次の旅へと出発し、物語はハッピーエンドで幕を閉じます。
感想と考察
今作の舞台は、イタリアのヴェネツィアをモデルにした水の都アルトマーレです。興行成績は前作よりも下がりましたが、ビデオレンタルなどで人気が再燃し、後に「もう一度映画館で観たいポケモン映画」として選ばれるほどの名作となりました。興行成績だけでは語れないポケモン映画の魅力が詰まっています。
物語は、ラティアスとラティオスが過去に街を守ったという伝説が再び繰り返される形で進行します。冒頭で描かれる過去の話が、最終的には大津波として街に迫る危機を予感させる構成は見事です。
まとめ
シンプルに「悪い人がやってきて、悪事を働くが最終的にはやっつける」という話でありながら、津波の伏線やストーリーの流れがしっかりと描かれています。また、ラティオスとラティアスの可愛らしさも存分に表現されており、見応えのある作品です。
そのため、今回は80点と評価しました。