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エイリアン ロムルス

エイリアン ロムルス

公開:2024年9月
評価:80点

エイリアンシリーズが好きな私にとって、満足度の高い作品でした。この映画は、いわば「シン・エイリアン」とも言える新しいエイリアン映画です。

ただし、ホラー映画が苦手な方や、家族や恋人とのデートで観るような映画ではありません。また、物理法則やストーリーの関連性が曖昧な部分も多く、視覚的な迫力はあるものの、展開には疑問を感じる場面がいくつかありました。そういった点を考慮して、点数は80点としました。


目次

ストーリー(ネタバレ注意)

ここからはネタバレを含みますので、避けたい方はご注意ください。ネタバレがあっても十分に楽しめる作品です。

まずは公式のあらすじから:

「人生に行き場を失った男2人、女3人、そしてアンドロイド1人。合計6人の若者たちが、生きる希望を求めて宇宙ステーション“ロムルス”にたどり着きます。 しかし、彼らを待っていたのは、寄生し胸を突き破るエイリアンの恐怖。しかも、その血液はすべての物質を溶かすほどの酸性で、攻撃は不可能。最強にして最恐の生命体から、彼らは逃げ切れるのか?」


物語の展開

物語は、植民地惑星で過酷な労働を強いられている6人の若者たちが、惑星からの脱出を試みるところから始まります。彼らは、惑星付近を漂う宇宙船を発見し、そこから逃げ出す計画を立てます。会社によって労働ノルマが不正に増やされ、惑星を離れることができない状況に追い込まれていたため、彼らは貨物船を盗んで宇宙船へ向かうことを決心します。

しかし、到着したのは宇宙船ではなく、無人の宇宙ステーションでした。彼らは冷凍睡眠カプセルを発見し、宇宙を旅する準備が整ったと思ったのですが、燃料が不足していたため探索を続けることになります。探索中、妊娠している女性がいることが発覚します。また、彼らは途中で壊れたアンドロイドや不気味な穴を発見し、ステーション内の異常事態を感じ始めます。

その後、彼らは冷凍睡眠カプセルの燃料を発見します。燃料を取り出そうとした時に緊急装置が作動し、男たちは閉じ込められます。同時に、冷凍保存されていた謎の生物が目覚め、彼らに襲いかかります。女性たちが救出に駆けつけるものの、1人の女性がその生物に襲われて寄生されてしまいます。絶望的な状況の中、壊れていたアンドロイドを再起動し、生物についての情報を得ます。アンドロイドは、その生物が人間に寄生して種を植え付け、恐ろしい進化を遂げることを警告します。

一度は寄生生物を引き剥がすことに成功するも、種が植えられている可能性がある事で彼らは仲間割れを起こします。その結果、1人の男が女性を連れて脱出を試みまが、寄生された女性の胸を突き破って生物が誕生し、輸送船は制御不能となり、宇宙ステーションに激突してしまいます。

その後、宇宙ステーションに残った男女は輸送船に助けに行きますが、成長したエイリアンにより次々に仲間が犠牲となります。壊れたアンドロイドの助けを借り、脱出のためステーションの奥深くにある研究施設に向かいます。そこでエイリアンを研究して作られたサンプルが発見され、彼らは実験の痕跡を目の当たりにします。サンプルは生物を強化進化させるために作られたもので、実験ではネズミが突然変異を起こしていました。

その後、脱出を試みる時、ステーションの研究員が寄生生物の苗床にされて壁に貼り付けにされているのを発見。そこで死んだと思っていた女性が生きて壁に貼り付けにされているのを助け出します。ですが、エイリアンが追いかけてきて、1人の男性が犠牲になります。仲間のアンドロイドが動けない状態になったため、残った女性たちだけでエレベーターに乗り込みます。ですが、アンドロイドを見捨てられないと女性が1人合流するため再び宇宙ステーションを探索します。

最終的に、残った女性とアンドロイドは貨物船にたどり着き、宇宙ステーションを脱出することに成功します。しかし、サンプルを投与した女性に異変が起こり、彼女の子供が突然変異を引き起こします。出産によって謎の卵が現れ、それを船外に放り出そうとしますが失敗し、卵からは人間ともエイリアンとも言えない醜悪な化け物が誕生します。最終的に、女性とアンドロイドは犠牲になりながらも、この化け物を船の外に追い出すことに成功します。

物語は、冷凍睡眠カプセルに入った生存者が次の惑星に向かうところで幕を閉じますが、この一連の恐怖が終わったわけではないことを暗示しています。


オマージュと考察

『エイリアン ロムルス』には、過去のエイリアンシリーズ1~4作目へのオマージュが多く含まれています。

  • エイリアン1へのオマージュ:主人公が女性であり、脱出後に輸送船で対決するシーン。
  • エイリアン2へのオマージュ:複数のエイリアンが登場し、研究員が寄生されるシーン。
  • エイリアン3へのオマージュ:監獄を彷彿させる惑星での労働環境や、走り回る逃走シーン。
  • エイリアン4へのオマージュ:人間から生まれた子供が最後の化け物となる展開。

これらの要素が、エイリアンファンにとって非常に楽しめる要素となっています。


物語の疑問点

しかし、疑問に感じる点も多々あります。例えば、エイリアンの行動が時折不自然で、最初に発見された研究員の死体がいつ、どのようにして犠牲になったのかが曖昧です。また、過酷な惑星での開発意図が不明確であったり、エイリアンは群で行動をする事が基本であるが、研究員たちを苗床に成長したエイリアンたちが合流が遅い。最初のエイリアンがいつ動きだしたのか、といった謎も残ります。

物語の予想点

最初に宇宙空間でエイリアンを確保しステーションに連れて行く。

その時は仮死状態であるが、ステーションで研究が進み時間経過で復活

突然暴れ出すもアンドロイドと複数名の研究員で倒す。

その時にエイリアンが流す酸の血液にてステーションに穴が開きシステムに異常発生。

冷凍していた一部のエイリアンが解答されて、残っていた研究員に寄生しエイリアンが成長。

生き残った人が居ないため休眠状態になる。

そこに惑星を離れた若者6人がやってくる。

最初は休眠のまま、若者1人からエイリアンが誕生し女性を連れ去った時にも他のエイリアンは休眠状態。

エイリアンは他のエイリアンの存在を感知できなかったのか、目覚めさせる術がなかったのか不明。

ただ、敵性生物の人間が近づくことで他のエイリアンも覚醒し群で行動する事になる。

という流れだったかと推測できます。

それでも、敵性生物の人間が近くに居たのに目覚めていない最初のエイリアンはなんだったのかは不明。


まとめ

『エイリアン ロムルス』は、エイリアンシリーズの1作目から4作目へのオマージュを多く含む作品です。シリーズのファンにとっては見どころ満載ですが、初めてエイリアン映画を観る方には少々難解な部分もあります。それでも、独特の世界観や映像美、恐怖の演出は一見の価値があります。

80点と評価しましたが、シリーズファンにはおすすめの作品です。

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