ギラティナと氷空の花束シェイミ
評価:80点
「ポケットモンスター」、通称ポケモンは1996年にゲームボーイ専用ソフトとして誕生し、瞬く間に世界中で大人気となりました。1997年にはTVアニメもスタートし、1998年には初の映画『ミュウツーの逆襲』が公開されました。今回紹介するのは、2008年7月19日に公開された映画第11作目『ギラティナと氷空の花束シェイミ』です。
この映画が公開された時期には、以下のゲームが発売されています。
- 3月25日 – みんなのポケモン牧場
- 9月13日 – ニンテンドーDS Lite ギラティナエディション
興行成績:48.0億円
目次
あらすじ(ネタバレあり)
今作の登場人物は、前作と同じくサトシ、タケシ、ヒカリの3人です。旅を続けている彼らの前に、怪我をしている不思議なポケモン、シェイミが現れます。シェイミはグラシデアの花畑を目指しており、サトシたちはシェイミをそこへ連れていくことになります。
ところが、シェイミは突然ギラティナに襲撃され、鏡から不思議な空間に吸い込まれてしまいます。サトシとヒカリも一緒にその空間に引き込まれ、そこで出会ったムゲンから、ここが「反転世界」であることを知らされます。反転世界では、現実世界の出来事が悪影響を及ぼしており、特にディアルガとパルキアの戦いが大きな問題を引き起こしていると説明されます。
サトシたちは現実世界に戻ることに成功し、再び旅を続けますが、道中でゼロの襲撃を受けます。そして再びギラティナに引き込まれ、反転世界に戻ってしまいます。実は、ギラティナはディアルガによって反転世界に封じ込められており、現実世界に戻るためにシェイミの力を利用しようとしていたのです。
その後、ギラティナが現実世界に戻ることに成功したところで、ゼロが襲撃。ゼロの目的は、ギラティナを捕まえ、反転世界と現実世界を自由に行き来する力を奪うことでした。しかし、サトシたちはギラティナと協力してゼロの巨大母艦「メガリバ」を撃墜し、計画を阻止します。最後はシェイミとギラティナに別れを告げ、サトシたちは再び旅に出ます。
考察と感想
今作は、ポケモン映画の中で3部作の2作目にあたる実験的な作品です。興行成績は前作や次作には及びませんが、シェイミの可愛さやギラティナの存在感で、ポケモン映画としては十分な評価を得ています。
本作は、どこか『ドラえもん のび太と鉄人兵団』を彷彿とさせるストーリー展開が見受けられます。ポケモンとドラえもんの物語には、次のような共通点があります:
- シェイミやギラティナとの出会いをきっかけに、鏡を通じて反転世界に入り込む点。
- 一度現実世界に戻ってから、再び反転世界に行く展開。
- 最終決戦が大きな湖を舞台に繰り広げられる点。
また、今作の大きなテーマとして親子関係が描かれています。これまでのポケモン映画でも親子の絆が重要なテーマとして取り上げられてきましたが、今回はゼロというキャラクターがムゲン(父親役)の教えに反抗する姿が描かれています。この反抗は思春期の息子と、それに戸惑う父親のような関係を映し出しており、共感する人も多いでしょう。
まとめ
シェイミの可愛さとギラティナの迫力は本作の大きな魅力です。また、物語の展開は『ドラえもん』を踏襲している部分があり、ファミリー向けの作品として楽しめます。親子関係に焦点を当てたテーマもあり、特に反抗期の息子を持つ親子には共感できる要素が多いでしょう。物語自体は大きな驚きはないものの、しっかりとポケモン映画として楽しめる作品です。
以上の理由から、点数は80点としました。
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