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『神速のゲノセクト ミュウツー覚醒』
公開年:2013年
評価:85点
あらすじ
ミュウツーがポケモンとともに空中散歩を楽しんでいると、テレパシーで謎の声が聞こえてきます。その声をたどって向かった先で、見たことのないポケモンたちと遭遇します。しかし、彼らと話をしようとするも、攻撃されてしまい、会話が成立しないまま別れてしまいます。その謎のポケモンたちは「ゲノセクト」と呼ばれる存在でした。
その後、ゲノセクトたちはニュートークシティに迷い込みます。ゲノセクトの一匹が水辺で過ごしているときに、偶然サトシたちと出会い、交流を深めます。しかし、リーダー格の赤いゲノセクトは人間に対して強い不信感を抱いており、サトシと仲良くなった仲間にサトシを攻撃するよう強要します。
ゲノセクトがサトシたちに攻撃を仕掛けようとしたその時、ミュウツーが現れ、サトシたちを助けます。ミュウツーもまた、人間に対して警戒心を抱いていましたが、サトシたちと共にいるピカチュウたちポケモンのことは助けたかったと語り、再び去っていきます。
ゲノセクトたちはサトシたちを倒したと考え、ポケモンヒルズに侵入して巣を作り始めます。その影響で電力設備に異常が発生し、問題を解決するためにサトシたちとミュウツーはゲノセクトたちの巣に向かいます。そこで、ゲノセクトたちと激しい戦いを繰り広げながら、説得を試みます。
最終的に、説得が実り、ゲノセクトたちが安住できる故郷に近い場所を見つけることに成功します。サトシたちとミュウツーの誘導により、ゲノセクトたちは新たな居場所に移り、静かに暮らせるようになります。物語は、和解と新たな旅立ちを描いて幕を閉じます。
今作の特徴
今作は前作同様、ポケモンそのものが主役です。ミュウツーとゲノセクトはどちらも人間によって作り出されたポケモンであり、故郷を持たないミュウツーと、故郷が失われたゲノセクトという対照的な設定が物語の軸になっています。
ミュウツーは他のポケモンに共感を抱きつつも孤独を感じており、一方のゲノセクトは人間にもポケモンにも不信感を抱いています。この違いが対立を生む一方で、最後には和解が描かれます。
見どころ
- ミュウツーとゲノセクトのバトル
両者の激しいバトルは、映画のクライマックスを飾る見どころです。特に、今作で初登場した「メガ進化」は新鮮な驚きを与えてくれます。 - 故郷への憧れ
ミュウツーとゲノセクトの「故郷」への異なる想いが描かれ、共感と対立を生み出すドラマが魅力です。
考察
ミュウツーの存在とテーマは、どこか過去作『ミュウツーの逆襲』を彷彿とさせます。今作では「コピーポケモン」とは異なる、「似ているけれど異なるポケモン」が登場することで、ミュウツーの新たな側面を描こうとしたようにも感じられます。
物語の結末でミュウツーは再び旅に出ますが、これはまるで『日本沈没』第二部のように、故郷を失った者たちが新たな居場所を求め続ける姿を連想させます。
まとめ
『神速のゲノセクト ミュウツー覚醒』は、故郷をテーマにした感動的な物語と、ポケモン同士の成長と和解が描かれた作品です。ミュウツーとゲノセクトの対比や、ポケモンたちの心情が深く描かれており、バトルシーンも見ごたえ十分です。また、メガ進化の初登場という新要素もファンには嬉しいポイントでしょう。
評価:85点
和解と成長を描いたストーリーと迫力あるバトルを楽しめる一本です。
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